2018年9月22日土曜日

土曜の朝は生温く私にまた会いに来る

外で雨がしとしと降っている。
ポタポタ水が落ちる音と
トン、トン とトタンの上に落ちるような一定のリズム。

5時48分。
また変な時間に目が覚めてしまった。
最近胃の調子がおかしい。
脂っこいものを食べているわけでもないのに胃もたれしたような感覚だ。


昨日の吉田寮も雨がしとしと降っていた。
先日の台風の爪痕、多くの木が伐採され、寮よりずっと大きな木が倒れて寮に覆いかぶさるようにもたれている。まだまだ片付けが必要な状態だ。

前回と同じ、廊下から外に向かうドアの庇の下に腰掛けてカッターナイフで5Bの鉛筆を削り始めた。
時折荷物が届いただとか、集合を呼びかける館内放送が流れる。受付の女性と思われるそっけないアナウンスが心地いい。

たまに寮生が背後の廊下を通り過ぎる 。
しばらく描いていると取材と思われる一団が機材とともに4,5名私の横を通り過ぎて外に出て行った。

外に向かって開く両開きのドアは片方が開いていて私の左側は人が通れる状態だ。
前とは違う方向を向いて描き始めた。

止まっているように見えて時折微かに動くその景色を眺めていると、何かの声が聞こえて周りを見渡した。何にもないと思ったその瞬間、開いた扉を挟んだ向こう側に動く黒いものがいた。ドアの下に10センチほど隙間があるのでこちらに向けているお尻だけがのぞいている。ここに住まう黒猫くんだ。

会うたびに軽く挨拶していたのだが今日は向こうから出向いてくれた。声をかけると
ニャア
と言って返事をしてくれる。

ぱたっぱたっと尻尾を不定期に横に揺らしながら地面をトントンしている。
機嫌は悪くなく、それとなくこっちに合図を送っている、でも触れるのにはもう少し時間が必要だ。
10分ほどそばにいて、トンッと下に降りてこちらを気にしながら私に背中を見せるように静かに去って行った。

夏の間は蚊に刺されるので1時間のスケッチが限界だったが、涼しくなったと油断したら20箇所くらい刺されて足首が真っ赤になったので1時間半で終わりにした。

足を踏み入れる前にはいつも少し緊張する。
そして外に出るときには少し自分が変化したような気分になって別の時間が流れる外の世界に出ていくかんじだ。
誰に向かってでもなく小さな声で
ありがとうございます
と言って寮をあとにした。


外が少し明らんできた。雨あしは強まっているみたい。

そろそろ起きよう。






おはようございます。

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